集合知としての公理と論理と矛盾について考察しました。(その2)

集合知としての公理と論理と矛盾について考察しました。(その2)

先ず、

ここで、先ほどの命題と含意命題演算式評価アルゴリズムという概念を導入して考察します。

先ず、第1命題を評価します。

次に、第2命題の評価により、矛盾の有無を評価します。

そして、

矛盾がある場合、その状態で停止します。

矛盾がない場合、第3命題を導入します。

そして、

第1命題と第2命題の評価値と第3命題の評価値の間に矛盾の有無を評価します。

以降、

矛盾が存在して停止するまで、命題を新たに導入して評価を繰り返します。

以上の行為を、含意(命題演算式)評価アルゴリズムと定義します。

この含意評価アルゴリズムは、矛盾が有る場合に停止します。

矛盾が存在するのは、矛盾の評価の前の命題が偽の評価の場合なので、

この含意評価アルゴリズムは偽の値を持つ命題を評価した場合に停止するとも言えます。

そして、

この含意評価アルゴリズムは真の値を持つ命題を評価し続けた場合は、

停止せず、さらに次の命題を評価し続けるます。

以上より、

この含意評価アルゴリズムは、偽の値を持つ命題を探すアルゴリズムと言えます。

また、

同様に、命題Bを第1命題、命題Aを第2命題の順序に評価を入れ替えて、

先ほどの含意評価アルゴリズムを考察します。

1.a1→b1=not(a1)+b1=b1+not(a1)=1+0=1は真

2.a1→b0=not(a1)+b0=b0+not(a1)=0+0=1は偽

3.a0→b1=not(a0)+b1=b1+not(a0)=1+1=0は真

4.a0→b0=not(a0)+b0=b0+not(a0)=0+1=1は真

この時、

命題Bが真の値の評価の場合に、命題Aの値は真もしくは偽の値となり、

矛盾が有る評価になります。

命題Bが偽の値の場合に、命題Aの値の評価により、含意命題の真偽値が決定するので、

矛盾が無い評価になります。

よって、

命題Bが真の場合に停止します。

つまり、

命題Aと命題Bの評価する順序を入れ替えて、

命題Bを第1命題、命題Aを第2命題とすると、

この場合の含意評価アルゴリズムは命題が真の値の場合に停止します。

従って、

この場合の含意停止アルゴリズムは、真の値を持つ命題を探すアルゴリズムと言えます。

そして、さらに考察します。

命題Aと命題Bの(公理によって決定される)評価値の真と偽の値が変更された場合、含意命題の真と偽の値は変わります。

そして、その場合は、この評価アルゴリズムも、(真の値を持つ命題を探すアルゴリズム)と(偽の値を持つ命題を探すアルゴリズム)とが入れ替わります。

また、ここで、

ある命題の評価値が真である場合の命題を定義という言葉で表現します。

さらに、

ある命題の評価値である真や偽の値が変更された場合、定義の評価が変更されたと表現します。

定義の評価が変更されても、この評価アルゴリズムは変わらずに動作するとします。

そのため、

もしも、定義の評価が変更された場合、

定義の評価が変更されたことを知っている場合と変更を知らない場合とでは、

評価アルゴリズムの停止という結果からの命題に対する評価は、真逆の値になり全く異なる結果となります。

それこそ、定義の意味が異なる結果となります。

以上までの、真と偽の値を探す2つの含意停止アルゴリズムを考察して、

やはり、

古代の西洋哲学では、矛盾の概念とは真の概念ではなく偽の概念の方が、近しい概念認識であったのかと結論します。

また、

真の概念の認識とは、偽の概念と矛盾の概念の認識から構成された概念である。

偽の概念の認識とは、矛盾の概念の認識から構成された概念である。

矛盾の概念の認識とは、認識という概念から構成された概念である。

認識という概念もまた、矛盾という概念の認識という概念から構成された概念である。

やはり、

西洋哲学は、矛盾及び認識及び矛盾の認識の概念から構成されている。

と結論します。