今回は意味や論理と文法と思考と行動や文化という概念について考察しました。(2)
次に、含意(演算)を取ります
ここで、
命題論理演算という概念を導入します。
先ほどの「AはBである」を命題E、同様に「CはDである」を命題Fとします。
命題E や命題Fなど、全ての命題は「真」もしくは「偽」のなどの相反する意味を持つ値である評価値をとるとします。
命題Eの評価値Mと命題Fの評価値Nの間に、
論理積:M且つN、MそしてN、M(and) N、などの意味を記号でM*N
論理和:MまたはN、MもしくはN、M(or)N、などの意味を記号でM+N
否定:否定の意味をnot
含意:MならばN、M→Nの意味を(notM)or(N)
((Mでない)もしくはN)とそれぞれ定義します。
そして、再び文acを評価した文ahchに演算を適用して考察します。
そして、今回は
a1:(犬は欲張る)という命題の評価に、真の値として1
c1:(犬は肉を落とす)という命題の評価に、真の値として1とします。
つまり、(犬は欲張る)(犬は肉を落とす)という2つの文が、ここでの「犬」に対しての定義になります。
含意(演算)を取ります
1. a1→c1=not(a1)or(c1)=a0+c1=0+1=1
(犬は欲張る)ならば(犬は肉を落とす)
~(犬は欲張らない)もしくは(犬は肉を落とす)は真
2. a1→c0=not(a1)or(c0)=a0+c0=0+0=0
(犬は欲張る)ならば(犬は肉を落とさない)
~(犬は欲張らない)もしくは(犬は肉を落とさない)は偽
3 .a0→c1=not(a0)or(c1)=a1+c1=1+1=1
(犬は欲張らない)ならば(犬は肉を落とす)
~(犬は欲張る)もしくは(犬は肉を落とす)は真
4. a0→c0=not(a0)or(c0)=a1+c0=1+0=1
(犬は欲張らない)ならば(犬は肉を落とさない)
~(犬は欲張る)もしくは(犬は肉を落とさない)は真
4通りの内
3通りが真の評価です。
含意(演算)の場合は、
4通りの演算結果の組み合わせができました。
4通りの内、3つが真の値で1つのみが偽の値です。
ここで、
第1番目の命題を第1命題。第2番目の命題を第2命題として、その真偽値を分けて考察します。
先ず、
第1命題が真の値の場合。
含意演算の真偽値は、
第2命題が真の値の場合、含意演算の値も真
第2命題が偽の値の場合、含意演算の値も偽
よって、
第1命題が真の値の場合、含意命題の演算結果は、
第2命題の真もしくは偽の値に等しい。
つまり、
含意演算結果は、
第1命題が真の値の場合は、
第2命題の真偽値の評価と等しい、且つ、
第2命題の真偽値によって評価される。
次に、
第1命題が偽の値の場合。
含意演算の真偽値は、
第2命題が真の値の場合、含意演算の値は真
第2命題が偽の値の場合、含意演算の値は真
よって、
第1命題が偽の値の場合、含意命題の演算結果は、
第2命題の真もしくは、偽の値によらず、常に真
つまり、
含意演算結果は、
第1命題が偽の値の場合は、
第2命題の真偽値の評価によらず、常に真の値をとる、且つ、
第2命題の評価は不要である。
さらに、
第1命題と第2命題の論理演算としての含意演算は、
第1命題が真の値の場合は、
第2命題の評価へと進み、第2命題の評価の結果で含意命題の評価の真偽値が決定される。且つ、
第1命題の評価値のみでは、含意命題の評価は決定不可能である。
そのため、次の第2命題の評価へと進む。
そして、第2命題を評価する。
最終的に、含意命題演算の評価値が決定する。
という評価アルゴリズムが存在する。
第1命題が偽の値の時は、
第1命題の評価により、
そして、含意命題演算の評価が終了。
第2命題の評価は不要。
という評価アルゴリズムが存在する。
以上より、
1.第1命題と第2命題の評価から始まる、
含意命題演算の評価を決定する要素と関数を含むアルゴリズムが存在する。
2.第1命題の評価が、含意命題演算の結果にとって重要である。
3.含意命題演算は、{(第1命題)ならば(第2命題)である}という(ならば)という表現の日本語を用いる演算であるが、
(そして)という論理積演算とは大きく違う結果になる論理演算である。
次回に続きます。